海外生活奮闘記:イギリスの結婚と結婚式

2010年04月07日





 海外生活奮闘記:イギリスの 結婚と結婚





 これからぐんぐんと日が長くなり、気候もよくなると、車体の前方にV字型に

白いリボンをかけたウエディングの車を見かけるようになります。

教会の前が正装をした人々でにぎわっているのが目に留まると、

その中に純白のウエディングドレスをまとった花嫁
さんを見かけることもあります。

ジューンブライド(June Bride)の時期にはまだ少し早いですが、

イギリスはそろそろウエディング
シーズンの幕開けです。





 イギリスでの結婚
式は、キリスト教会やその他の宗教施設で行われる他、

市や州の登記所、レジスターオフィス(register office)でも行われています。

またイングランドウェールズでは、1995年から市や州の認可を受けた

場所でも結婚
式を執り行えるようになったために、現在ではホテル、お城、

古いお屋敷などでも結婚
式が行われるようになっています。宗教にのっとった

結婚
式は聖職者によって行われますが、宗教色のない結婚
式を執り行うのは

市や州の登記所で出生、結婚
、死亡などの登録に携わる

スーパーインテンデントレジストラー(superintendent registrar)です。



 宗教的な結婚
式か、無宗教のものかによっても多少異なる点があるようですが、

ここではイングランドレジスターオフィスでの結婚
の手順をご紹介します。



 まず結婚
を希望するカップルは丸7日間に渡って、そのレジスターオフィスの

管轄内に住んでいなければなりません。その後レジスターオフィスの掲示板に、

結婚
を希望するカップルの氏名、生年月日、過去の結婚
経験、職業、国籍などが

記入された結婚
の告知(marriage notice)が貼り出されます。15日間、

告知された結婚
に異議が唱えられなかった場合、レジスターオフィスで結婚
式が

挙げられることになります。イギリスには戸籍がないので、例えば、重婚など、

その結婚
に不都合なことがないかを公に知らせて問うのです。教会での結婚
式の

場合も、結婚
に異議を唱えることのできる期間が設けられています。



 結婚
式の当日、花嫁は純白のウエディングドレス姿のことが多いですが、

おそらく体のどこかに白ばかりではなく青色のものや、その他の色のものも身に

つけているはずです。というのはイギリスでは、結婚
式の日に何か

古いもの(something old)と

新しいもの(something new)、

借りたもの(something borrowed)と

青いもの(something blue)を身に着けていると幸せになれるという

言い伝えがあるからです。

花嫁にはブライズメイド(bridesmaid)と呼ばれる介添えをする若い女性たち、

時には、年少の女の子たちが付き添っていることがあります。花嫁の友人や

親せきの中から選ばれたブライズメイドたちは多くの場合、おそろいのドレスを

着ています。



 花婿はえんび服やスーツなどの他、スコットランドの民族衣装キルト(kilt)を

着用していることもあります。花婿さんの介添えや式の進行役を担う男性は

ベストマン(best man)と呼ばれています。兄弟や親しい友人の場合が多く、

結婚
式の前夜、夜更けまで飲み歩いたり、パーティーを開いたりして独身最後の

夜を楽しむスタッグナイト(stag night)を企画するのもベストマンの役割に

なっているようです。花嫁が女性の友人たちと過ごす結婚
前夜は、

ヘンナイト(hen night)と呼ばれています。いささかちぐはぐな組み合わせですが、

スタッグ(stag)とは牡鹿、ヘン(hen)とは雌鳥のことです。  



 レジスターオフィスでの結婚
式は、花で飾られた部屋の正面にスーパー

インテンデントレジストラー、その前に新郎新婦、その後ろに式の参列者が

着席して行われます。式にはウィットネス(witness)と呼ばれる2人の証人も

必要です。スーパーインテンデントレジストラーが結婚
式の始まりを告げ、

宣誓の言葉を読み上げるのに続いて新郎新婦が復唱し、最後に、法的に

結婚
が成立したことが告げられます。式の間に結婚
指輪の交換をする場合が

多いですが、強制ではありません。式は、ものの10分ほど。式の後、新郎新婦と

証人が結婚
の登録書に署名をします。新郎新婦はその写しである結婚
証明書

(marriage certificate)を受け取ります。教会の結婚
式の場合は、賛美歌も歌

われるので式はレジストリーオフィスでの場合より少し長めになります。



 さて結婚
式が終わると、新郎新婦、式の参列者たちは披露宴へと向かいます。

披露宴会場はホテル、レストラン、パブ、自宅や式を行ったお城やお屋敷の

ダイニングルームなど。コース料理のテーブルを囲む場合もあれば、ビュッフェの

場合もあります。お色直しや引き出物の習慣はありません。ウエディングケーキが

お土産に配られることはあります。お祝いのスピーチもフォーマルなものではなく、

食事の後は歓談とダンスが始まります。ダンスはクラシックなものからディスコまで

さまざまです。伝統的には披露宴を含む結婚
式の費用は花嫁の父親が持つという

ことになっていましたが、現在では必ずしもそうとばかりは言えないようです。



 また結婚
式や披露宴に招かれた場合、イギリスではお祝いに現金を包んでいく

習慣はありません。新郎新婦の新婚生活に必要なものを結婚
祝いのプレゼント

として贈ります。同じプレゼントが重ならないように欲しいプレゼントのリストが

準備されていたり、商品券を贈ったりするようになってきています。日本では、

披露宴の後、新婚旅行に発つのが一般的ですが、イギリスでは日本ほど一般的で

はありません。その一方で、イギリスでは海外での結婚
も正式な結婚
と見なされる

ので、新婚旅行も兼ねて海外で結婚
式を挙げるカップルもいます。  

ところで現在のイギリスでは、結婚
適齢期と見なされる年齢は存在しないようです。

子供が生まれたのを機会に、子連れで結婚
式を挙げるカップルも珍しくありませ

ん。夫のいとこは一昨年、20年にわたる同せいの末に結婚
しました。

イギリスの結婚
の2組に1組は離婚に至るので、再婚のケースも少なくありません。

ですが、どんな花嫁も花婿も、結婚
式の当日は、それぞれ世界で一番幸せな笑顔

に輝いているように見えます。年代層もさまざまなそんなイギリスのウエディングに

招かれたり、遭遇したりするたびに、末永くお幸せにと願わずにはいられません。





 by 毎日新聞



区切り



 いろいろと気になる点が多気ですね。「離婚率50%」、「ご祝儀(現金)を贈る

習慣はない」、「サムシングブルー」、「戸籍がない」などなど。お国が変われば

結婚
事情も様々ですね。ところで英国では「婚活
」なんてあるんでしょか。。





 (開運
編集部 F)  タイトル 



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